和製ラオス語 ぱにゃにゃんだー
ぱにゃにゃんだー
「ラオス語」というと聞き慣れない…というか、聞いた事もない方がほとんどでしょう。しかし、NHKというパブリックな電波に乗ったラオス語があります。それが【ぱにゃにゃんだー】です。元々はこの言葉、「がんばる」という意味の【ぱにゃにゃーむ(ພະຍາຍາມ)】と、感嘆詞の【どぅー】が一緒になった「がんばれ!」という意味のラオス語です。
放送されたのは、NHKの「ゴー!ゴー! キッチン戦隊クックルン」という子供向け番組の挿入歌。子供達が踊りながら「ぱにゃにゃんだー」と歌いました。元々の発音からは遠ざかった完全な「和製ラオス語」ですが、これはこれで聞いていてなんとも愛くるしいと思いませんか?
日本にはない発音
日本語では「n/m/ng」の3種類の「ン」の音が区別されないので、「ぱにゃにゃーむ」の(む)が「ン」に聞こえます。また、ə(アとウの中間)の音が日本語にはありません。その結果、日本語で表現すると「ぱにゃにゃんだー」となってしまうのです。「頑張る」という割には気の抜けた響きとのギャップが人気となり、2012年頃にTwitterをはじめとしたSNS界隈でちょっとした流行になりました。
さらに、私がオススメする、これからヒットしそうなラオス語を少し紹介したいと思います。
あおちんあおちゃん
少し長めの【あおちんあおちゃん】という言葉ですが、こちらはラオス語の熟語で「一所懸命(に)」という意味になります。どことなく人気アニメ「クレヨンしんちゃん」を思わせる、リズミカルでイタズラ心をくすぐる響きにヒットの兆しを感じませんか?
にゃん?
この他、ラオス語で「何?」を指す【にゃん】はネコ好きには堪らない響きなのではないかと思います。【めんにゃん?】と言ったりもします。ネコ好きの皆さんは、ぜひラオスに行って確かめてみてくださいね(笑)
これからも、ラオス語は少しずつ日本にやってきては、その優しい響きで私たちの耳を癒してくれることでしょう。
本文は、日本とラオスの合作映画「ラオス 竜の奇跡」の公開を記念して、2017年11月に発行されたフリーペーパーに寄稿させていただいたものです。